電子書籍のつくりかた

[24]本文をコピペするときの注意

EPUBを制作するアプリと、文章を入力するアプリは分けたほうがいい、という話はたびたびしていたと思います。文章を入力するアプリは、テキストエディタでもワープロでも、それこそ表計算アプリでも、好きなのを使ってください。そうしたアプリで入力した文章を、どうやってEPUB制作アプリにもってくるか、ということを少しお話しておきましょう。

 

とはいっても、事実上コピペ(コピー&ペースト)の一択なんですが(笑)
そのコピペでハマっちゃうことがあるんですよね、これが。
ひとつ目が、ワープロ特有の問題。日本語は、「行頭を1字分空ける」というルールがあるわけですが、ワープロの中にはそれを自動でやってくれるアプリがあります。そのワープロから印刷するのであれば、それは「親切な機能」といえなくもないのですが、実はこれ、「インデント」であって「1字空け」ではないのです。
で、それをコピペすると、インデントが消えてしまうのです。つまり、行頭がまったく空いてない段落になってしまうのです。
これを回避するには、ワープロで「別名で保存」を選んで、テキストファィルとして保存し、そのテキストファイルからコピペするとうまくいく……こともあるようです。すべてのワープロアプリで検証したわけではないので、断言はできないのですけど。
ワープロからテキストファイルに出力するメリットは、もうひとつあります。
ワープロの場合、そのアプリ上できれいに見えるようになっています。その結果、不自然な場所に改行マークが入っていても、そうは見えないことがあるのです。電子書籍アプリは、そうした「行の途中の改行マーク」を見逃してくれません。結果、電子書籍で読むと、行の途中で改行されるという事態になってしまうわけです。
そういったことを回避するためには、面倒でも一度テキストファイル化して中身をチェックした方がいいかもしれません。

 

それと、これはsigil限定かもしれませんが。
文章をコピペすると、段落ごとに<Div>タグで囲われてしまうことがあります。<Div>タグで囲われたからといって、直接的な影響はない(ハズ)ですが、ソースコードはシンプルな方がいいので、余計な<Div>タグが入ってしまった場合は、コピペをやり直した方がいいでしょう。

2013/07/15   admin
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